news

【NEWS】ペロブスカイト関連ニュース〜2022年9月上旬

一般共用施設への設置計画としては世界初の事例に

積水化学工業は2022年8月、西日本旅客鉄道(以下、JR西日本)が開業を目指す「うめきた(大阪)地下駅」にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を提供・設置すると発表しました。JR西日本によると、一般共用施設への設置計画としては世界初の事例になるといいます。

うめきた(大阪)駅全体での二酸化炭素排出量の削減効果

参照:ペロブスカイト太陽電池を世界初導入、JR西日本が「うめきた」新駅に
参照:eco ステーション うめきた(大阪)駅の環境の取り組み

スイスの研究チームが、2種類のペロブスカイト/シリコン・タンデム型太陽電池の効率を向上させることに成功

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究チームは、CSEM(エレクトロニクスのイノベーションセンター)と連携し、効率30%を超えるペロブスカイト/シリコンのタンデム型太陽電池開発に成功しました。

同チームは、2種類のペロブスカイト/シリコン・タンデム型太陽電池の効率を向上させることに成功。

ひとつは、材料・製造技術を工夫することで、平坦なシリコン表面に高品質のペロブスカイト層を溶液から堆積。1cm²のセルで30.93%の効率を達成しました。

ふたつめは、気相法と液相法のハイブリッドアプローチを使用。テクスチャー加工を施したシリコン表面にペロブスカイトを堆積させることで、同じく1cm²のセルで31.25%の効率を達成しました。

この2種類のペロブスカイト/シリコン・タンデム型太陽電池効率は、世界新記録を樹立。

参照:ペロブスカイト/シリコンのタンデム型太陽電池が効率30%の壁を破り、世界記録を樹立

高効率で安定したペロブスカイト太陽電池戦略を展開(中国)

香港城市大学(City University of Hong Kong:CityU)とインペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College)の化学者らが共同で率いる研究チームが、高効率で安定した新型ペロブスカイト太陽電池を開発しました。この画期的な発明により、ペロブスカイト太陽電池の実用化が大幅に加速し、シリコン太陽電池の代替品としての提供が期待されます。

実験では、CityU チームは、この新たに発明された太陽電池が 1,500 時間超の連続照明下での作動でも初期効率の98%以上を維持できることを発見。また、高温多湿の環境下(摂氏 85 度、湿度 85%)でも優れた安定性を示し、熟考された太陽光発電の国際規格をクリアしました。

参照:NEDO 海外レポート NO.1134, 2022.8.31

米国エネルギー省(DOE)の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が高効率ペロブスカイト太陽電池を開発

研究者らは1日1回の太陽光照射で24%の安定した効率を記録。また、この高効率セルは、摂氏55度で2,400時間動作させた後でも、元の効率の87%を維持している。

チームは、ペロブスカイトの表面に新しい分子、3-(Aminomethyl) pyridine(3-APy)を加えました。この分子はペロブスカイト内のホルムアミジニウムに反応し、ペロブスカイト層表面に電場を発生させ、その結果、効率だけでなく安定性も大幅に向上。

参照:NREL主導のブレークスルーにより、ペロブスカイト電池の安定性と効率が向上

以上、取り急ぎ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA